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そもそもカキとは・・・。
日本では縄文時代からカキが食用されていたとされ、貝塚からはしじみやあさりより多くの殻が発見されており、古代より親しまれてきました。
カキには様々な栄養素が多量に含まれているため『海のミルク』と呼ばれています。
グリコーゲンのほかにも、カルシウム、亜鉛などのミネラル、ビタミン、必須アミノ酸を含むたんぱく質など栄養の宝庫です。
ここ豊前海周辺の牡蠣は、福岡県ブランドとして『豊前海一粒カキ』として出荷されています。
『一粒カキ』の名前の由来は『漁師が手間隙かけて一粒一粒丁寧に表面の汚れを落としてきれいに磨く』というところからきており、その後紫外線殺菌された海水で一晩浄化したものが『豊前海一粒カキ』となり出荷されていきます。
豊前海周辺以外ででカキの殻を磨くということに力を入れているところは少なく、大まかに洗って出荷というところも少なくありません。
ひどいところはカキの束ごとくっついたまま出荷するところもあるようです。食べるのは中身なんだから殻なんてどうでもいいのでは?と思っている方もいると思います。
しかしながら殻が汚れていると見た目の悪いことはもちろん、泥などの臭みがカキの身にまでついてしまいせっかくの牡蠣の美味しさが台無しになってしまうのです。殻を鍋だと思ってみてください。汚れのついた鍋で美味しいものを作っても風味が落ちてしまうことが簡単に想像が付きますよね。
豊前海の中でもここ曽根干潟の沖合いは栄養豊富で良質なカキが育ちます。
一粒カキのシーズンは秋分の日〜春分の日までですが、最も美味しくなるのは身の詰まる2〜3月になります。
私たちが心を込めて育て出荷したカキを皆様にも一粒一粒大切に味わって頂けたら幸いです。
良質なカキの成育には栄養が欠かせません。
山や森から流れる川には沢山の栄養が含まれています。その川の流れが穏やかに湾に注ぐような海が最適な養殖場となります。
淡水と海水が交じり合う流域はカキが必要とする栄養が豊富なのです。
養殖は4月から始まります。
セイゴ会は種ガキを縄で連結して、筏(いかだ)から水中に吊り下げて行う筏垂下式(いかだすいかしき)で養殖しています。
小さなカキの赤ちゃんは豊富な栄養に恵まれた曽根干潟周辺でゆっくり大きく育っていきます。
カキの漁 カキの清掃
11月下旬になると出荷が始まります。
長い間海で育ったカキにはフジツボや藻など汚れが付着しています。
海から引き上げたらまず水圧をかけて軽く汚れを落とし、仕分けたら、手作業で磨き、洗い・・を繰り返します。陸に上がってからも再度磨きます。
カキの出荷はとても手間が掛かります。
カキを育てる筏(いかだ)は寿命がくるので4年に一度作りかえます。
干潮時に潮の引いたところで作るのですが潮が満ちてくるまでに作り上げなければなりません。
その為、筏作りは時間との戦いです。仲間総出で小学校のプールほどの大きさの筏を5、6時間ほどで仕上げます。
その筏作りを紹介します。
【筏作り①】極上の大竹を配置する
【筏作り②】大竹をマンパワーで組む
【筏作り③】ロープ、鉄線で頑丈に固定する
「4年間のカキ養殖の全てが決定する」というぐらい大切な作業なので、とても神経を使う作業です。
もちろん、重労働なので、完成したその日は、みんなでもちろんガッツリ飲みます、、、酒!
カキは長い間海で育てられます。
その期間にカキの表面にはフジツボや藻などがたくさんくっつきますので、出荷の際はそれらをきれいに取り除きます。
それらが残っていると見た目の悪いことはもちろん、泥などの臭みがカキの身にまでついてしまいせっかくのカキの美味しさが台無しになってしまいます。
カキを綺麗に磨くのはとても手間と時間が掛かります。
しかし、私たちセイゴ会は皆様に一番美味しい状態のカキを味わって頂きたいのでこの作業は手を抜かず徹底的にしております。
これからカキを出荷するまでを紹介します。
【出荷まで①】カキの引き揚げ&荒清掃
【出荷まで②】カキの選別&手清掃&軽量
【出荷まで③】カキの陸上げ→ 女性陣の清掃・研磨→ 殺菌・完成
こうして美しくきれいになったセイゴ会の曽根干潟「一粒牡蠣(カキ)」は全国へ流通します。